スマート畜産管理システム MOOVIE(モービー)
牛にも人にも優しい新時代のスマート畜産管理システム「MOOVIE(モービー)」
概要 ~MOOVIEについて~
MOOVIE(モービー)は、カメラで取得した牛の画像を、AI(人工知能)が解析して通知する、スマート畜産システムです。
必要なのは、カメラ・通信機器の取り付けと、お手持ちのスマホ・タブレットのみ。
牛には何もつけない完全非接触型のシステムです。
現在、黒毛和牛用の「分娩予兆検知システム」と「発情検知システム」をリリースしており、 共通の専用アプリ「MOOVIE」で運用できます。また、アプリでは、カメラ映像の確認や、牛の個体登録も行えます。
見回り等の飼養管理の負担を減らしつつ、より安全な分娩・繁殖の実現と、畜産経営の効率化をお手伝いするシステムです。
分娩予兆検知システム
AIが羊膜の露出、尾の激しい挙上、子牛のひづめの露出を検知すると画像とともに通知します。
早稲田大学の基幹理工学部 情報通信学科の小川哲司教授と連携して研究開発を行いました。
検知精度は90~95%(※当社調べ)、通知は平均で分娩の1時間前に届きます。
◇ 人手不足でお困りではありませんか?
近年、牛の飼養戸数は減少しており、一戸あたりの飼養頭数を増やすことが課題です。 ( ※農林水産省 畜産統計(令和3年2月1日現在)調査(統計)結果の概要(令和3年7月9日発表) )
しかし、これには“慢性的な人手不足”と“高齢化”が大きな壁となっています。
MOOVIEは、人間の代わりにAIが24時間365日牛を見守りますので、見回りの時間を削減して休息やほかの作業に専念でき、業務の効率UPにつながります。
◇ IT疲れ、していませんか?
カメラとAIによる完全非接触システムのため、導入は設置工事のみで完了し、その後はカメラの簡単な管理(クモの巣の掃除など)さえできればOK。
牛1頭1頭へのIT機器の装着、調整、洗浄、メンテナンスなどの作業は必要ありません。
畜産農家のみなさまの負担を最小限に抑えたITシステムです。
◇ アニマルウェルフェアのさらなる推進 ~牛にやさしい非接触システムです~
アニマルウェルフェア(動物福祉)とは、感受性を持つ生き物としての家畜に心を寄り添わせ、誕生から死を迎えるまでの間、ストレスをできる限り少なく、行動欲求が満たされた、健康的な生活ができる飼育方法をめざす畜産のあり方のこと。( ※出典:一般社団法人アニマルウェルフェア畜産協会(外部リンク) )
ヨーロッパではすでに法的枠組みが定められ、アニマルウェルフェアの取り組みに対する補助金等も存在しています。
また、日本の農林水産省も、「快適な環境下で飼養することで、家畜のストレスや疫病を減らすことができれば、結果として生産性の向上や安全な畜産物の生産につながる」として推奨しています。( ※出典:農林水産省HP-アニマルウェルフェアについて(外部リンク) )
牛に機器をつけないMOOVIEは、アニマルウェルフェアの考え方に即した牛にやさしいスマート畜産システムです。
システム構成
※別途クラウド利用料が必要になります。
※牧場内にインターネット回線(光もしくはLTE)が必要です。LTE回線の場合は別途当社指定のモバイル通信料が必要です。
◎ 通信ゲートウェイは分娩予兆検知、発情検知とも共通です。1台につきカメラが4台接続できます。
◎ MOOVIEアプリのダウンロードは無料です。 App Store(外部リンク) / Google Play(外部リンク)
仕組みと特徴
「MOOVIE」はAI(人工知能)のディープラーニング(深層学習)、物体検知の技術を用いています。
ディープラーニング(深層学習)
大量のデータを学習させ、自動的にデータから特徴を抽出して予測や分類を行うというAIの学習法です。これにより近年、AIの性能は飛躍的に向上しました。
物体検知・画像認識
AIにより、入力画像に映る物体の識別と、その位置を特定を行う技術です。
スマホのカメラアプリの顔認識機能や、車の自動運転、ブレーキサポートなど様々な分野で利用されています。